東京中野で研修会。本来は東京会の研修会なので東京地方会の会員は参加しないのだが、 昨年、実施した成年後見の研修で東京会の成年後見支援センターの相談員を講師に 招いたりした関係で、地方会の支援センターのメンバーも出席できることになった。 中野サンプラザの大きなホールでの研修会で、 講師は東日本大震災で自らも被災したという仙台の弁護士。 震災直後の高齢者や身体障碍者の保護についての生の話が聞けて有意義だった。 地震があったら津波が来る、家族のことも考えずともかく逃げろ、 という「てんでんこ」という言葉は震災以降、知られるようになったが、 「てんでんこ」では助からない人達がいるわけである。 それが高齢者や身体障碍者。 自分のような雑な考え方をする人間は、 退避困難者は退避が必要なところに置かない、そういう施設は津波の来ないところに 作ればいい、という感じで簡単に割り切るわけだが、 実際にはいろいろ問題があるわけである。 何十年も暮らしてきた集落を離れたくない、死ぬならここで死にたい、 そういう人は当然いるわけで、 津波のこないところに施設を作っても、 本人が行きたがらなくて困るという話もあるだろう。 それにしても、震災直後数日のなにをどうしたらいいのか分からない状況のなかで、 自分の車で新潟まで行ってガソリンを大量に買い付け、それを積んで被災地に戻り、 通れない道路をなんとか迂回したりしながら、それぞれの地域の社会福祉士の安否を 確認し、要支援者を保護する体制を整えるために動き回ったという社会福祉士の 話には驚いた。 そういう行動力・判断力のある人がいるんだな...。 やはり、この国はエリートはダメでも現場は優秀なのだ。 研修会のあとは、各税理士会の成年後見支援センターの連絡協議会。 ちなみに税理士会は、全国15の単位会に分かれていて、それをまとめるような形で 日税連というのがある。 その全国15の単位会の成年後見支援センターの責任者の会議で、 それに各センターの相談員が陪席するような感じで出席して60人程。 それぞれの地域で家裁の対応などもかなり違うのだなという話もあって面白かった。 ただ、相談員としては、相談員だけでより実務的な情報交換の場が欲しいなという気は するわけで、責任者の協議会と相談員の協議会は別々にやってもいいのかもしれない。 協議会のあとで懇親会もあったのだが、仕事の忙しい時期なのでそちらはパスして帰った。
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Date: 2013/01/24(木)
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