日曜はひさしぶりにアーチェリーの射会に参加。 参加者20人くらいで、一組4人ずつに分かれてコースを回る。 で、一緒に回った人のなかにパルティアンショットをする人がいた。 パルティアンショットというのは、 的に対して後ろ向きに立ち、振り向くように弓を構えて射つ。 普通は的に対して横向きに立つわけで、 ちょっと変則的な射ち方である。 この変則的な射ち方、もとは騎馬民族の射撃スタイルで、 馬に乗って狩りをしているとき、繁みから飛び出して後ろ方向へ逃げる獲物に、 馬上から振り向きざまに矢を射る。そういう騎馬民族の暮らしのなかから自然発生的に 生まれた射撃スタイルだろう。 で、彼等はこれを戦争に応用した。 古代、メソポタミアでローマ軍かパルティアと戦ったとき、 パルティアの軽装騎兵部隊がわっと逃げ出したので、ローマ軍は勝ったと思って追撃。 ところが逃げ出したはずのパルティア騎兵、走りながら一斉に振り向き後ろ向きに雨霰と 矢を放ってきた。追撃していたローマ兵は次々と斃れ、以来、退却と見せかけ、後ろ向き に矢を放ってくるパルティア騎兵の戦術をローマ軍はパルティアンショットと呼んで怖れた わけである。 それはそれとして、 なぜ、馬に乗ってもいないのに、パルティアンショットをするのかは分からない(^^; なぜかその人は射ちおろしのときだけパルティアンショットをする。 水平のときや射ちあげの時はしないのである。 パルティアンショットは振り向いたときの角度が必ずしも安定しないだろうから、 命中精度が良くなるとはあまり思えないわけで、 命中精度よりもたぶん、げんかつぎであろう。 重要な発表をするときは必ず赤い服を着てくるという女性大臣がいたが、 根拠はないが、そうした方が上手くいく、あるいは縁起がいい、と本人は信じている。 そういう験担ぎの一種。 ちなみにその日の50mの射ちおろし、 パルティアンショットで放たれた矢は、一本はスポットに近い4点、あとの二本は的外れ。 うーん...、やはり安定しないんだよな。 でも本人は験を担いで当たると思っているのだから、なにも言わんのである(^^;; アーチェリーは楽しめればいいのだ。 皆とわいわいくだらない話をしながら森の中のコースを回り、弓を楽しむ。 弓道のような精神とか礼儀とかいう話には縁のない連中がやる競技だから、 パルティアンショットでもなんでも、その射ち方を本人が好きであるなら、それでいい。 ちなみにその人はモンゴルが好きで、毎年、モンゴルの乗馬ツアーに行っているらしい。 いっそ、モンゴルの草原で馬に乗りながら本物のパルティアンショットで狩りでもしたら 楽しいかもしれん。 ところで、その日の射会はハンデに助けられて2位入賞。 ひさしぶりに賞品をゲットし、いい休日だったのである(^^
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Date: 2013/06/10(月)
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