鎌倉は花の多い街である。 一年中、どこかで花が咲いている。 この時期は萩と彼岸花が咲いているので、湘南歌会のついでにぶらりと花を見に行く。 家からだとバスと電車で50分で鎌倉に着く。 時間が遅かったので、鎌倉の駅から近い宝戒寺に行く。 以前にもこのブログで紹介したが、 鎌倉幕府が滅びてから北条氏を弔うため、その館跡に立てられた寺である。 別名、萩寺とも言われ、萩が綺麗なことでも有名である。 ここは白萩が多い。 ところどころに赤い萩があり、それもなかなか綺麗だ。 境内はそう広いわけでもなく、 門を入ったあたりなどは萩で道が半ば覆われているような感じである。 まだ咲き始めたばかりのものも結構あり、 来週あたりがちょうどいいのかもしれない。 境内の隅には珍しい白い彼岸花も咲いている。 なぜ、この寺は白い花が多いのだろう? 源氏の旗が白だからか? しかし、北条氏は本来は平家の流れであり、平家の旗は赤。 あるいは、神に近い色は白ということだろうか。 本堂で手を合わせ、しばらく萩を見て鶴岡八幡の方に戻り、 途中から鶴岡八幡の東側の細い道に入る。 低い石垣に沿った道で、その石垣の上に彼岸花がずうっと咲いているのである。 観光客はあまり知らない場所かもしれない。 頃合いよく咲いた彼岸花が赤く続いている。 例年と比べて花が小さいように見えるのは猛暑の影響だろうか? 死人花とも言われ人によっては嫌う彼岸花だが、綺麗な花である。 東側の入り口から鶴岡八幡に入り、若宮大路に戻る。 今回は時間がなくて駅から近いところを歩いたが、萩と彼岸花が綺麗だった。 湘南歌会はこんなふうに歌会の前に鎌倉のあたりを歩けるのがいい。 鶴岡八幡の源氏池・平家池は蓮の葉で覆われ、池のところどころに、 実をつけた茎が呆然とした感じで立っていた。 さて、歌会に行く前に昼飯である。 知人に鎌倉に行くならあそこの天麩羅が旨いよと聞いていたところがあるので、 そこに行ってみる。 若宮大路の途中のビルの二階、ちょっと分かりにくいところだが、 「大石」という天麩羅屋がある。 中に入るとカウンターに8席ほど、それと左側テーブル席がふたつ。 大きな店ではない。カウンターの席がひとつだけ空いていたのでそこに座る。 品書きを見ると、コースになっていて、それなりの値段。 これから歌会に行くのに天麩羅のコースを食べている時間はないので、 旬の天丼というのにする。それとビール。 カウンターに座って左側、大きな窓ガラスになっていて空が明るい。 感じのいい店である。 目の前で揚げていていい匂いがしてくる。 ビールを飲んで待つ。 割りと時間がかかって出てきたのは天麩羅山盛りの天丼。 海老とかキスとか野菜とか具は結構多い。食べてみると確かに天麩羅は旨い。 やはり天麩羅というのは目の前で職人が揚げたものを食べるのがいい。 いつ揚げたのか分からないような冷めた天麩羅だと食べていて情けなくなるというものである。 うん、なかなか旨い。 ただ、天丼としてはどうなのだ? 御飯が随分少ない。 天麩羅を味わってくださいという感じ? しかし、天丼というのは天麩羅とタレのしみた御飯のハーモニーではないのか? 鮨でもそうである。 最近たまに見かける変にネタの大きい鮨。 ネタをでかくすれば客が喜ぶと思うのがそもそもさもしい。 鮨はネタとシャリのハーモニーなのであって、でかいネタ食いたければ刺身を食えばいいのだ。 せっかくの美味しい天麩羅なのだが、天丼としては不満が残るなぁ...。 コースで天麩羅を食べに来たらいい店なのかもしれない。 丼物は御飯が少ないと食べにくいということを発見し、これで2500円。 天麩羅は旨いから良しとしようか。 そういえば、アーチェリーの仲間が小町通りの天麩羅屋が結構美味しいと言っていた。 次はそこに行ってみよう。 天丼が出てくるまで時間がかかったのでいつものように江ノ電を使わず、JRで藤沢に向かう。 それでも30分の遅刻。 結構、歌会には遅刻してくるヤツなので、みんな気にもとめていなかった(^^;
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Date: 2010/09/29(水)
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